ご挨拶
この度、第19回日本エピジェネティクス研究会年会を来る2026年6月25日(木)、26日(金)の2日間、千葉市文化センターにおきまして開催いたします。
エピジェネティクスは、DNAの塩基配列情報によらず、生物の特徴や個性を決定する遺伝子機能の変化が継承される、従来の遺伝学では説明できない生命現象を対象とした研究分野です。20世紀末に染色体のクロマチン主要タンパク質であるヒストン修飾酵素が相次いで同定されてから、飛躍的に発展して参りました。当研究会は、エピジェネティクスの概念がまだ国内では一般に広まっていなかった2006年に様々な学会に分散していた研究者の研究交流の場として発足し、翌2007年から毎年年会を開催して、現在では基礎生物学から農学・工学や医学などへの応用研究、さらに情報科学と裾野を広げて発展してまいりました。
第19回年会では“エピジェネティクス研究の歴史探訪と未来開拓”をスローガンに掲げて、エピジェネティクスの基盤となるクロマチン修飾や染色体構造研究を発生・分化・老化・疾患という高次生命現象に繋げます。動植物の生命の根幹を明らかにして社会を豊かにするとともに、発生異常やがんを含む多様な疾患の新しい診断、治療開発へと発展させることを目指します。
本年会には、日本全国さらに海外からの参加も含めて約300名の参加者が見込まれますが、千葉市という利便性の高い地で開催するため、より多くの学生、大学院生、研究者の参加が予想されます。本分野の国際的開拓者で研究をリードされている数名の研究者の招待講演も予定しております。
年会事務局一同、多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております。
第19回日本エピジェネティクス研究会年会
年会長 浦 聖恵
千葉大学 大学院理学研究院 生物学研究部門
